大日如来とは?

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大日如来と聞くと、太陽を思い浮かべます。

 

太陽がすべての命の根源である様に、大日如来はすべての仏様の根源だからです。


 

そんな大日如来のことを調べてみましたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 


それでは、どうぞ!

 

 

大日如来とは?

 

 

密教である、天台宗や真言宗で本尊とされる大日如来(だいにちにょらい)は、別名、魔訶琵廬舎那如来(まかびるしゃなにょらい)と呼びます。


 

魔訶とは、偉大なとか、大きなという意味のサンスクリット語、マハーを音写したものです。


 

無限な世界を示している華厳経(けごんきょう)の琵廬舎那如来に対して、さらに偉大な大日如来は宇宙の真理そのものの象徴で、すべての存在の根源ともされています。

 

なので、ほかの仏様は、大日如来の化身とされています。


 

これって、つまり全ての仏様の悟りの境地(五智)を体現していると言えます。

 

それを自分の心の中で体験しようとするのが、密教の修行です。


 

また、大日如来には、大日経(だいにちきょう)にもとづく、胎蔵界(たいぞうかい)大日と金剛頂経(こんごうちょうきょう)にもとづく、金剛界(こんごうかい)大日の2種類があり、胎蔵界大日は、母体で育むように、真理を育成する働き、金剛界大日は煩悩を打ち砕く智慧の働きをします。

 

大日如来の姿は、全ての根源であり、諸仏の王様とされていることからも、ほかの如来のような出家者の恰好ではなく、髪は垂髪(すいはつ)を結い上げて、宝冠(ほうかん:ほうぎょくで飾られたかんむり)や瓔珞(ようらく:宝玉でつくった首飾り)、腕釧(わんせん:手首につける飾り)といった装飾品をつけています。


 

また、条帛(じょうはく)とよばれるショールのような薄布を左肩から右わき腹にかけて斜めに垂らし、裳(も)という布を腰に巻いています。

 

これは菩薩と同じで、王子様であった出家前の釈尊(しゃくそん)がモデルとなっています。

 

そして、菩薩のように持物(じもつ)を持っていない事で区別できます。

 

また、如来や菩薩には立像もありますが、大日如来は結跏趺坐(けっかふざ)の座像しかありません。

 

印相(いんそう)は、胎蔵界と金剛界で異なっており、胎蔵界は、釈迦如来と同じで法界定印(ほっかいじょういん:禅定印)を結んでいます。金剛界は、智拳印(ちけんいん)と言って、左手の人差し指を立て、その指を覆うように右手で握る形となります。これは、すべての仏様の悟りの境地である五智を戴いていることを表しています。

 


ちなみに、金剛界の真言は、オン バサラダト バン、胎蔵界の真言は、ナウマク サンマンダボダ ナン アビラウンケンです。

 

 

大日経とは?


 

空海が体系化した密教には、もともと2系統あり、それぞれが拠り所としたのが、大日経と金剛頂経です。

 


 

大日経は、7世紀前半に西インドで成立し、全7巻で成り立っています。


 

宇宙の根本仏である大日如来が直接教えを説いた最初の経典とされ、これらの経典の成立をもって順密(じゅんみつ)の始まりとされています。

 


大日経の内容は、大日如来が悟りに達するための心のあり様や、悟りとはなにかを説いています。


 

経典の中には、菩薩心を因とし、大慈悲を根とし、方便を究竟(くっきょう)となす、とあり自分の心をありのままに理解し、悟りを求める心(菩提心)と慈悲の心(悲)の上に、修行をすれば、誰もが悟りの境地を得られるとされています。

 

また、護摩(ごま)などの儀式の規則、曼荼羅、印、真言など、悟りに至るための具体的な実践を説いています。


 

一方、金剛頂経は、7世紀後半、南インドで成立し、4巻で構成されます。


 

内容は、大日如来を取り巻く無数の仏様(一切如来)の教えを説いたもので、自分が仏様と一体であることを知る悟りのあり方と、即身成仏するための修行法について記されています。


 

それは、5つの瞑想法(五相成身観)を通して行われます。


 

1.通達菩提心(つうたつぼだいしん)

自分の心のなかに仏を通じる心(ぼだいしん)を知る

2.修菩提心(しゅぼだいしん)

その菩提心を瞑想によって実証する。

3.成金剛心(じょうこんごうしん)

心の中に仏の智慧(こんごう)を見出す。

4.証金剛心(しょうこんごうしん)

金剛杵と自己を一体化する。

5.仏身円満(ぶっしんえんまん)

仏と自己が一体であると悟る

 

 

この最後の仏身円満が悟りの境地となります。

 

そして、悟りを確かなものにしたいと一切如来に願えば、心のなかに仏たちが入り、次々と仏を生み出していくとされています。


 

大日経と金剛頂経は、別々にインドで発展し、大日経は、善無意畏(ぜんむい)によって、金剛頂経は、金剛智(こんごうち)によって、中国に伝来されました。そして、両系統をひとつにまとめたのが唐の恵果です。

 

ちなみに、日本へその後伝来されます。

 

仏教の中では、しだいに神秘的な力を操作する密教の信仰が高まりを見せていきますが、最初は体系化もされず、技法も発展していない、いわゆる雑密(ぞうみつ)の段階が続きました。

 

その後、本格的に密教が発展をしていきます。

 

その頃の密教を中期密教と言います。

 

日本で密教と言えば、この中期密教をさします。

 


そして、その密教を伝えた重要な人物が、天台宗を開いた最澄と真言宗を開いた空海です。


 

密教は、おもに真言宗と結びつけられることが多いかも知れませんが、最初に日本へもたらしたのは、最澄です。


 

更に、天台宗のお坊さんが中国に渡り密教を次々と受け継いできたので、天台宗の総本山である比叡山では、高野山に匹敵するほど密教がさかんとなりました。

 

その密教の本尊となるのが大日如来です。

 

 

大日如来とは?~まとめ~


 

 

いかがでしたか?

 

大日如来について、まとめてみました。

 

 

1.密教である天台宗や真言宗で本尊。

 

2.大日経にもとづく胎蔵界大日と金剛頂経にもとづく金剛界大日の2種類がある。

3.大日経の内容は、大日如来が悟りに達するための心のあり様や、悟りとはなにかを説いている。

4.大日如来を取り巻く無数の仏様(一切如来)の教えを説いたもので、自分が仏様と一体であることを知る悟りのあり方と、即身成仏するための修行法について記されている。

 

密教は一時、日本の仏教界を席巻しました。


 

しかし、不思議なことにすぐれた大日如来像は、ほとんど作られていません。


 

密教では、曼荼羅などを掲げて祈祷を行なう方が重視されていたからだと想定できます。


 

また、奈良の園城寺に国宝級の大日如来像があります。

 

いつか見に行きたいです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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