神社の前をとおると、お祭りの様に出店がならんで、にぎやかな日があります。
見ているだけでも、とても楽しいですよね♪
その日は、実はそこに祀られている神様と仲良くなれる日でもあるのです。
それを縁日(えんにち)と呼びます。
縁日について、調べてみましたので最後まで読んでいただくと嬉しいです。
それでは、どうぞ!
縁日とは?
縁日(えんにち)とは、神仏とこの世の人々が縁を結ぶ日のことです。
特別に霊験があらたかな神仏が目の前に現れて、この世に対して縁をもつ、有縁の日でもあり、特定の神仏と人々が縁を結ぶ、結縁の日でもあります。
この日に特定の寺社に詣でて礼拝をすれば、ふだん以上の功徳を得られると信じられています。
平安時代には、阿弥陀(あみだ)、観音(かんのん)、お地蔵(じぞう)さんの縁日が盛んに行われ、鎌倉時代には一定の日が縁日と固定されてきました。
一定の日といっても、毎月何日と決まっていたり、一年に何回という感じで数回しかないもの、また、寅(とら)の日や甲子(きのえね)の日といった干支で決まっているものなど、さまざまな日に実施されてます。
このような縁日は、お寺の門前や境内に縁日の露店や屋台がでて賑わって、今でも私たち大人から子供達まで楽しませてくれます。
代表的な縁日をご紹介します。
◆観音様(かんのんさま)の縁日
観音様(観世音菩薩)の縁日は、毎月18日です。
観音様は、この世の人々の声(音)を見極め(観)、自在に救うとされており、仏(如来)の資格があるのに、悩み苦しむ人々を救い、仏の道に導くために菩薩にとどまって手を差し伸べているのだとされています。
広大無辺の慈悲(じひ)の心をもって、その名前を唱えるだけで救われると言われてます。
観音様の縁日としては、東京の浅草寺(せんそうじ)や京都の清水寺(きよみずでら)、鎌倉の長谷観音(はせかんのん)などが有名です。
◆お地蔵(じぞう)様の縁日
お地蔵様として、親しみを込めて呼ばれている地蔵菩薩の縁日は、毎月24日です。
地蔵菩薩は、お釈迦様が亡くなってから(入滅されてから)次の仏さまになるとされる弥勒菩薩(みろくぼさつ)が現れるまでの56億7千万年の間、この世に現れ、仏様かわって民衆を救ってくれると言われてます。
特に子供を救ってくれると信じられていて、子安(こやす)地蔵、子育て(こそだて)地蔵など、信仰されてきました。
お地蔵様の縁日としては、東京の巣鴨(すがも)のとげぬき地蔵や大阪の八尾地蔵、京都の壬生寺(みぶでら)地蔵などが有名です。
また、お地蔵様が6人並んでいる6地蔵は、六道(ろくどう)である、地獄(じごく)、餓鬼(がき)、畜生(ちくしょう)、修羅(しゅら)、人(じん)、天(てん)のどこにあっても、救いの手を差し伸べてくれるようにとの願いが込められてます。
◆お不動(ふどう)様の縁日
密教系のお寺や修験道(しゅげんどう)で、お不動さまと親しまれている不動尊(不動明王)の縁日は、毎月28日です。
こわい顔をして、燃えさかる炎を背中に、右手に剣を持って岩の上に立つその姿を思い浮かべます。
特に密教では、大日如来(だいにちにょらい)の使者として、仏道の障害となる煩悩(ぼんのう)や悪鬼・悪獣などを追い払う、修行者の守護者として信仰されています。
一般的には、交通安全、家内安全、商売繁盛のご利益があるとされています。
いわゆる安全の守護者ですね。
お不動様の縁日としては、千葉の成田不動尊、東京の五色(目黒、目白、目黄、目赤、目青)不動尊、高幡(たかはた)不動尊、神奈川の大山不動尊が有名で、1月28日の初不動は特に参詣者が多いです。
◆お大師(だいし)様の縁日
大師の称号をもたれているお坊さんは多くいますが、お大師様といえば弘法大師(こうぼうだいし)、空海(くうかい)のことを呼びます。
お大師様の忌日3月21日には、真言宗の各お寺で御影供(みえく)と呼ばれる法会(ほうえ)を行い、毎月の21日を縁日としています。
お大師様の縁日としては、東京の西新井(にしあらい)大師、神奈川の川崎大師、京都の東寺(とうじ)、御室仁和寺(おむろにんなじ)が有名で、1月21日の初大師は特に参詣者が多いです。
◆鬼子母神(きしもじん)の縁日
安産や子育ての神様として庶民の信仰を集める鬼子母神の縁日は、毎月8日、18日、28日です。
鬼子母神は、もともと鬼神の妻で、千とも一万ともいわれる多くの子をもちながら、他人の子をさらって食べていたが、お釈迦さまに諭されて悔い改め、人々の子供を守っていくことを誓いました。
日蓮宗では、法華経の信者を守る守護神として尊崇されています。
鬼子母神の縁日としては、東京の雑司が谷(ぞうしがや)、入谷(いりや)、千葉の中山などが有名で、賑やかです。
◆お薬師(やくし)さんの縁日
お薬師さんと呼ばれている薬師如来の縁日は、毎月8日と12日です。
また、これとは別に1月1日にお参りすると三千日の功徳(くどく)があるといわれています。
薬師如来は、正式には薬師瑠璃光(るりこう)如来といい、病気を治して安楽を与えてくれるなど、現世利益(げんぜりやく)の仏様として、民衆の信仰を集めてきました。
お薬師さんの縁日としては、奈良の薬師寺、法隆寺、京都の醍醐寺(だいごじ)神護寺(じんごじ)が有名です。
◆大黒(だいこく)様の縁日
大黒頭巾と、大きな袋をかついだ姿でよく知られている大黒様は、正式には大黒天といいます。
もともとは、インドの戦いの神様で、厨房の守護神ともされていました。
日本では、大黒が大国に通じることから大国主命(おおくにぬしのみこと)の民族信仰と結びつき、室町時代から七福神のひとつとして祀られていました。
大国主命がねずみに救われたという言い伝えがあることから、甲子(きのえね)の日を大黒様の縁日としています。
甲子の日は、年に6回あることからろ6甲子と呼ばれ、特に11月の甲子が重んじられています。
大黒様の縁日は、東京上野の護国院(ごこくいん)、奈良の西大寺(さいだいじ)が有名です。
◆毘沙門(びしゃもん)様の縁日
毘沙門さまとは、毘沙門天のことで、もともとインドの神様でしたが、仏教に取り入れられて、四天王のうち北を守護する多聞天(たもんてん)となりました。
財宝や富をもたらす神様として、鎌倉時代の末期には七福神のひとりとなりました。
毘沙門様の縁日は、1月、5月、9月の第一の寅の日で寅毘沙と呼ばれています。
また、東京の正伝寺(しょうでんじ)、善国寺(ぜんこくじ)、京都の鞍馬寺(くらまでら)が有名です。
◆弁天(べんてん)様の縁日
弁天様は、正式には弁才天(べんざいてん)といい、妙音天(みょうおんてん)の名前もあります
もともとは、古代インドの河をつかさどる神様で、河の水は豊穣をもたらすところから、財福の神様とされ、その時には弁財天と書きます。
知恵や文才、長寿を授けてくれるとも言われている女神様です。
弁天様の縁日は、巳待(みまち)といって、正月の初巳(はつみ)には、巳成金(みなるかね)という開運の御守りが授けられます。
また、神奈川の江ノ島や滋賀の琵琶湖の竹生島(ちくぶじま)、広島安芸の厳島に祀られている弁才天が日本三弁天として有名です。
縁日とは~まとめ~
縁日についてまとめてみました。
1.縁日とは、神仏とこの世の人々が縁を結ぶ日のこと。
2.観音様は、毎月18日。
3.お地蔵様は、毎月24日。
4.お不動様は、毎月28日。
5.お大師様は、毎月21日。
6.鬼子母神は、毎月8日、18日、28日。
7.お薬師さんは、毎月8日と12日。
8.大黒様は、毎年甲子の日(6回)。
9.毘沙門様は、毎年1月、5月、9月の第一の寅の日。
10.弁天様は、
いかがでしたか?
いろいろな縁日にお参りをして、たくさんの神様とご縁を紡いでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました.
あわせて読みたい関連記事
- None Found
この記事へのコメントはありません。